藤久保芸能会とは

戦後の廃墟のなか復活させた郷土の囃子

藤久保のお囃子
藤久保芸能会

藤久保には、神田囃子の流れを汲み、そのなかでも旧来からゆっくりとしたテンポのお囃子が伝わっています。古くから奏でられていましたが、大正3年の祭礼を最後に一旦途絶えていました。再び藤久保に囃子のおとが響くのは、戦後の廃墟がまだ癒えきれる昭和26年になってからのこと。地元の若者たちが、大正年間まで伝えてきた古老に思いを起してもらいながら復活させたものです。踊りの一つに物語があり、得に、「外道」が踊る様子は農村での日歩の暮らしを表現しており、在りし日の藤久保を感じさせてくれます。

藤久保のお囃子は、木宮稲荷の春の祭礼(4月20日)、夏の天王様(7月14日)で奉納するほか、地元・浅間神社空き祭りに参加し、高齢者施設への慰問など地域活動も行っています。

伝えられる曲名としては、四丁目・屋台(キザミ・乱拍子)・宮聖天・鎌倉・聖天・大馬聖天・神田丸・ニンバがあります。


囃子に用いられる楽器


  • 篠笛-笛を吹く人のことをトンビと言うこともあります。
  • 締太鼓(ツケ)-天候や気候によって微調整が必要で、縄締めよりもボルト締めを用いる方が多い。ツケ同士による二重奏(カラミ、シラベ、ナガレなど様々な名称で呼ばれる)が行われることもあります。
  • 大太鼓(オオカン)-当地では、大太鼓を立って叩くために山車の柱に縄でくくりつける。特に大太鼓のことをオオカンと呼ぶが、これは、縄を縛る際に用いる輪(大環)という道具が由来であるという(情報提供:笛吹童子様)。
  • (アタリガネ、ヨスケ)